Research Abstract |
私たちは、これまでに血液一滴で、数十種類の、蛋白質バイオマーカーを、超高感度に迅速診断できる診断法として、超高感度多項目同時診断法(MUSTag:Multiple Simultaneous Tag)を開発した平成19年度の成果として、本MUSTag法の改良、基礎研究用アッセイ法、また臨床試薬としてのバイオマーカー検定や、小規模臨床治験を行ってきた。その成果をまとめると、 (1)超高感度測定法として、3種類の同時バイオマーカー測定のためのサイトカイン3Plexアッセイキットを4キット完成させた。(a)サイトカイン3Plex Assay kit(IL-1a,IL-8,EGF)、(b)血管新生因子3Plex Assay kit(bFGF,HGF,VEGF)、(c)炎症性サイトカイン3Plex Assaykit(IL-1b,IL-6,TNF-a)、(d)抗炎症性サイトカイン3Plex Assay kit(IL-4,IL-10, TGF-b) (2)さらに、バイオマーカー選択のための6種類同時1Plexアッセイプレートとして、以下の3種類を完成させた。(a)ヒト 1x6 Plex series 1(IL-1a,IL-8,EGF,bFGE,HGF,VEGF)(b)ヒト 1x6 Plex series 2(IL-1b,IL-6,TNF-a,IL-4,IL-10,TGF-b)、(c)マウス 1x6 Plex series 1(IL-16,IL-4,IL-6,IL-10,INF-<Y>, TNF-<a>) (3)臨床応用に向けた診断薬への開発として、(a)膀胱癌の治療効果予測、(b)子宮頸癌早期診断、(c)遺伝病であるFabry病の早期診断、(d)HCVの早期診断、等の開発に向けた数十例のヒトサンプルを用いた臨床検定を進めた。来年度は、さらに多くの症例で検証を進める予定である。
|