2009 Fiscal Year Annual Research Report
空気圧を利用した部分荷重トレッドミル歩行装置の臨床試験
Project/Area Number |
19650142
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
黒木 裕士 京都大学, 医学研究科, 教授 (20170110)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 雅彦 京都大学, 医学研究科, 講師 (20378623)
中川 泰彰 京都医療センター, 臨床研究センター, 臨床研究企画研究科研究員 (90293860)
森永 敏博 四條畷学園大学, リハビリテーション学部, 教授 (50157913)
中村 孝志 京都大学, 医学研究科, 教授 (10201675)
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Keywords | 空気圧 / トレッドミル / 歩行 / 部分荷重 / 免荷 |
Research Abstract |
リハビリテーション対象者の中には筋力低下や長期臥床等が原因で,自分自身の体重を支えきれず歩行できない患者がいる.従来はこうした低体力患者には,数週間かけて筋力増強練習等を行い自身の体重を支持可能となってから歩行練習を開始していた.しかし筋力低下状態のままであっても,筋力増強練習と並行し,より早期から歩行練習することが回復を促進させると推察される.また入院の短縮化に繋がり医療コスト削減にも有用であると考える.そこで研究代表者は,低体力者でも低負荷・低荷重で歩行可能な装置の開発に着手し,空気圧による加圧を行って身体を浮き上がらせ,下肢にかかる荷重を減じた状態で歩くという発想から,部分荷重トレッドミル歩行装置(以下,本装置と略す)を作製した.これまで健常被検者の実験により体重の2/3および1/2の荷重で歩行が可能であることを証明した.本研究では,臨床で同意を得た患者で測定するための前段階として,京都大学医学部倫理委員会に諮る書類を作成提出して承認を受け,健常被検者10名において測定を実施した.具体的には,時速4kmで歩行を実施した.歩行には本装置を用い,被検者は下半身以下を空気圧で加圧された状態で歩いた.測定前には概ね5分間の安静を保ち,次に実施前加圧無し立位,実施前加圧状態立位,加圧下歩行中,加圧下歩行後立位および加圧無し歩行後立位の順で測定を行った.測定項目は下肢血流とした.測定には現有のレーザー血流計CDF-2000一式を用いた,その結果,空気圧による部分荷重歩行では下肢表層の皮下血流量はわずかに減少するが,その減少率は少ない.したがって本装置は安全で安心して使用できることが明らかとなった,なお本研究では加圧という特殊な状況を生体に与える事から安全性確認と生体反応に関わる情報を収集する必要があった,そのため国内外の学会等に出席して研究に必要な最新で最先端の情報・研究資料を収集した.
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Research Products
(2 results)