2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19650170
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
池上 康男 Nagoya University, 総合保健体育科学センター教授, 教授 (60092988)
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Keywords | 人工芝 / 安全性 / 衝撃吸収 / バイオメカニクス |
Research Abstract |
平成19年度は研究計画に従い、1)テスト用人工芝のサンプルの作成、2)着地衝撃力の測定、3)衝撃吸収性能測定用の試験機の開発を行った。 1)サンプル:異なる材質や形状のゴムチップや砂を充填材料に用いたロングパイル人工芝のサンプルを試作した。各サンプルではゴムチップの形状、ゴムチップと砂の混合割合、総充填厚さを変化させた。 2)人体との衝突実験:サッカーおよびラグビーにおける身体運動として、ヘディングやキャッチの際のジャンプの後の着地動作、急激に走方向を変える切り返し動作を対象とし、これらの動作における着地が床反力計(フォースプラットフォーム)上になるように設定し、靴とプラットフォーム間の力を測定した。この時同時に身体動作の3次元撮影、着地足の高速度での拡大撮影を行った。その後、各ロングパイル人工芝のサンプルをフォースプラットフォーム上に設置した後、同じジャンプや切り返し動作に対する床反力の測定と3次元の動作記録、着地足の高速度での拡大記録を行った。 3)サンプルの材料力学的検査:各サンプルに物体を落下、衝突させ、サンプルの違いによる衝撃吸収性能の違いを測定するめに、一定の高さから定められた質量の重量物を落下させ、衝突により生じる加速度を測定する試験機を試作した。試作機の設計に際して、2)で測定した着地衝撃力の最大値を十分に再現できることを設計の主眼とした。試験機のテストはフォースプラットフォーム上で行い、人工芝を通して地面に加わる衝撃力の成分の測定を行った。その結果、これまでサーフェイスの衝撃吸収性能の評価に標準で用いられてきたDINの試験機は芝や人工芝での実際の着地時の衝撃力を忠実に再現せず、また、天然芝を含む芝サーフェイスの衝撃吸収性能を正しく評価していないことが明らかとなった。
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Research Products
(5 results)