2008 Fiscal Year Annual Research Report
実用的スプリントパフォーマンス診断システムの開発-直線走を対象として-
Project/Area Number |
19650172
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Research Institution | National Institute of Fitness and Sports in Kanoya |
Principal Investigator |
金高 宏文 National Institute of Fitness and Sports in Kanoya, スポーツトレーニング教育研究センター, 准教授 (40214928)
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Keywords | スポーツ / コーチング / スプリント走 / 診断システム / ストライド / 無線世紀同期装置 / 100m走 |
Research Abstract |
本研究は,レーザー速度測定器とビデオカメラを用いて得られるデータから,100m走における1歩毎のストライド・ピッチ・疾走速度を推定する簡易な解析処理システムを構築し,実用的なスプリントパフォーマンスの診断法を開発することを目的としている. 研究最終年の今年度は,前年度開発した簡易な解析処理ソフトウエアにおける課題-[映像の拡大]「修正機能の充実」「一次的なファイル保存」を改善し,分析時間の短縮をさらに図るにとが出来た(約10分の処理を実現).また,解析精度の再確認は,実側値で高い精度が得られなかった(平均5cmの誤差)が,平滑化処理を行うと,スタート6歩以降は高い精度があること(平均2cmの誤差)が確認された.そして,それ以降を指数近似する関数を設定し,加速局面のストライドの増加特性を数量化して表せることを明らかにした.これを手がかりに,走者の加速局面のストライドの改善を行うスティック走の間隔を設定できるようになった.また,これまで蓄積したデータ(n=141)より100m走のタイムを最大疾走速度の関係式(Henry (1954)の近似式を活用)を確定した. スプリントパフォーマンスの診断としては,1)100m走のたいむから予測される最大疾走速度と実際に到達している最大疾走速度との近接性,2)最大疾走速度獲得時の身長比によるストライドの獲得性,3)ストライドの増加特性から,当該スプリントパフォーマンスの達成性を評価し,改善課題を設定するようにした.スプリントパフォーマンスの改善の手がかりは,ストライドの増加特性を変動させ,それを手がかりに加速局面のスティック走を実施し,加速局面のストライド,ピッチを変更し、最終的に最大疾走速度を変更うる方法を考案した.
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