2007 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者に対する園芸療法および音楽療法が与える各作業特性別効果
Project/Area Number |
19650195
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
杉原 式穂 University of Hyogo, 自然・環境科学研究所, 講師 (50369237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青山 宏 西九州大学, リハビリテーション学部, 教授 (10299802)
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Keywords | 園芸療法 / 音楽療法 / 健康行動 / 作業特性 |
Research Abstract |
本年度の研究では、作業別の特性を明らかとするために、対象となる高齢者を3群(園芸療法群10名、音楽療法群10名、統制群10名)に分けて検証した。各群の対象者は、属性、認知機能、日常生活機能、及び精神機能について、あらかじめマッチングを行い設定した。園芸療法群における作業は、植物を主体的に育てるプログラムとした。音楽療法群においては、歌唱と合奏を混ぜたプログラムとした。統制群は、全く介入を行わない対照群であった。各療法の回数は10回とし、期間は3ヶ月間行った。検査項目は、精神機能面はPGCモラールスケール、GHQ-28、認知機能面はHDS-R、FABを使用し、研究実施1ヶ前、研究実施直前、研究終了直後、および研究終了1ヵ月後に測定した。各検査結果では、対照群のすべてにおいて有意な差が見られない中、園芸療法では、PGCモラールスケール、HDS-R、FABにおいて有意な得点の上昇、GHQ-28では有意な得点の減少が見られた。一方、音楽療法では、GHQ-28で有意な得点の減少となり改善がみられ、作業の違いにより得られる効果に差が生ることが明らかとなった。次年度は、作業中の対象者の変化を分析し、各作業における相違の要因について検討したい。
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