2007 Fiscal Year Annual Research Report
食品生成プロセスと画像処理に着目した新しい品質評価方法の提案
Project/Area Number |
19650205
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Research Institution | Gifu Women's University |
Principal Investigator |
小川 宣子 Gifu Women's University, 家政学部, 教授 (30139901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 彩見 岐阜女子大学, 家政学部, 准教授 (40434493)
加藤 邦人 岐阜大学, 工学部, 助教 (70283281)
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Keywords | 生成プロセス / 品質評価 / 調理科学的指標 / 画像処理 / 視覚的指標 |
Research Abstract |
これまでに構築してきた品質評価の蓄積を基盤として、食品調整のキーとなる人的技法や技術、調理法等のプロセスを用いることで、より明確な食品評価手法を実現した。また食品調整プロセスの測定には、客観的な評価や自動化が期待できる画像処理を適用した。これにより調理過程にも関わらず完成品の品質評価が可能な、新たな評価方法を提案することを目的とした。 1.伝統的酢作りにおける麹の製麹度判定 麹の製麹度を判定するために走査電子顕微鏡を用いて麹を観察し、麹の菌糸の成長様子を調べた。そして製麹時、及び完成品において成分分析により単糖成分を抽出し、製麹時と完成品における成分の特徴をそれぞれ見出した。また製麹具合を定量的に判定するために、画像処理を用いて麹の菌糸が米に対してどのように成長しているかを検出した。 2.パン膨化過程解析 おいしいパンの特徴を調べるために、パンの弾力性、硬さを計測し、調理過程における膨張率と物性との相関を調べた。そして官能検査により相関の裏付けを行った。次に得られた相関関係を確認するため、品質評価の異なるパンを用いて、品質評価の違いが弾力性、硬さ、膨張率、官能検査に現れることを確認し、調理科学的指標とした。またおいしいパンの特徴が、焼成時の生地の膨化過程に現れることを明らかにし、画像処理により検出した特徴を視覚的指標とした。そして品質評価の相関関係から得られた調理科学的指標に、焼成時の生地変化から得られた視覚的指標を適用することで、新たな指標として自動化へ向け研究を行った。 3.調理時における目配りと料理の関係 出来上がりに影響する調理技術の要因の1つとして調理時の目配りに着目し、調理技術評価手段としての確立を目的とした。おいしさに影響する目配りとは、調理ポイントへの目配り回数であることを確認し、目視および画像処理での測定手法を確立した。
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