2007 Fiscal Year Annual Research Report
骨粗しょう症予防に向けた野菜の積極的利用による食生活デザイン
Project/Area Number |
19650214
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Research Institution | Nigata University of Phermacy and Applied Life Sciences |
Principal Investigator |
三宅 紀子 Nigata University of Phermacy and Applied Life Sciences, 応用生物科学部, 准教授 (70314573)
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Keywords | 骨代謝 / 野菜 / ビタミンC / 栄養学 |
Research Abstract |
日本人の食生活において野菜摂取の不足が問題となっている。野菜には葉菜類に多く含まれるカルシウムのほか、ビタミンC、ビタミンK_1や各種フィトケミカルなど骨代謝への関与が指摘されている食品成分が豊富に含まれている。これまでにも野菜や果物の摂取量と骨粗しょう症の罹患率には負の相関がみられることが疫学調査により報告されている。さらに玉ねぎをはじめとしたいくつかの野菜や一部の西洋ハーブにおいては骨吸収抑制作用が動物実験において報告されている。本研究では、私たち日本人が日常よく食する野菜の骨代謝、とくに骨形成に対する作用について動物系および培養細胞系を用いて調べ、野菜の積極的摂取による骨粗しょう症の予防効果について明らかにすることを目的とした。国内において生産量の高いこととよく用いられる香味野菜であるという観点から、キャベツ、玉ねぎ、にんじん、小松菜、長ねぎ、ピーマン、大根、きゅうり、青しそ、しょうがを野菜試料として選択し実験に用いた。まず動物系の実験として、卵巣摘出手術を施したマウス(骨粗しょう症モデル)を用いて上述した野菜の混合凍結乾燥粉末を添加した飼料を与えて飼育し、骨代謝への影響を調べたが、骨密度等の骨代謝に改善は認められなかった。今後さらに実験条件を修正して検討を行う必要があると考えられた。また、培養細胞系についてはマウス由来の骨芽細胞様細胞(骨形成を担う細胞)を用いて、上述した野菜の溶媒抽出物の骨形成促進効果についての検討を実施中である。野菜抽出試料の添加濃度など条件を変えて、細胞増殖および骨形成に関わる因子に及ぼす影響を調べている。骨形成促進作用の認められる野菜試料もあったことからさらに確認を行っている。
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