2008 Fiscal Year Annual Research Report
歯科医療専門職大学教育へのPBLテュートリアル教育の導入と展開
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19650238
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
杉本 久美子 Tokyo Medical and Dental University, 歯学部・口腔保健学科, 教授 (10133109)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 圭子 東京医科歯科大学, 歯学部・口腔保健学科, 准教授 (70270915)
吉田 直美 東京医科歯科大学, 歯学部・口腔保健学科, 講師 (50282760)
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Keywords | PBLテュートリアル教育 / 学生の能力評価 / 学生アンケート / 先輩テューター / 卒業時調査 |
Research Abstract |
今年度も教員が学生対象にアンケート調査を行った結果、昨年度と同様に、高い割合の学生が、PBLの意義を認め、傾聴態度や他人への配慮ができるようになったと回答した。また、専攻生などの先輩テューターについては、教員テューターよりも発言しやすいなどの利点が認められた。一方、学生自らが行ったPBLに関するアンケート調査の結果では、学生が全体的にPBLに対し肯定的であること、および臨床実習経験者の方が未経験の者より、臨床に即したシナリオへの希望が強いことが示された。さらに、卒業時にアンケートを実施し、4年間学んだ総括として、PBLテュートリアル教育についてどのように考えているかを調査した結果、この授業を通して、「積極的に発言できるようになった」、「自学自習の習慣が身についた」、「人の話を傾聴する姿勢が身についた」と肯定的回答をした者が、それぞれ、58%、64%、76%を占め、今後もPBLテュートリアルを継続した方がよいとする者が57%であった。この結果から、卒業時に、本学習方法を通して修得させたい能力や態度が身についたと考え、本教育の継続が必要であると考えている学生が多いことが判明した。 一方、PBLテュートリアル教育の効果を検討するため、2年生のPBL授業終了時にPBL自体の試験を行い、調査発表の能力を評価した。その成績と知識を問う筆記試験の成績を比較したところ、両者の試験成績には明確な関連は認められなかった。今後さらに、PBL授業終了後、時間をおいて、知識の定着度を評価できる試験等を行って、PBLテュートリアル教育の効果を検討することが必要と考えられる。
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