2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19651050
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
前田 康二 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 教授 (10107443)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
目良 裕 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (40219960)
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Keywords | 光検出 / 走査トンネル顕微鏡 / ナノチューブ / 光ピンセット / 光源技術 / 化学物理 / プラズモニクス / ナノ計測 |
Research Abstract |
非常に細長い形状を持つカーボンナノチューブ(CNT)には大きな光電場増強効果が期待される。また、一次元性の強いCNTは非常に強い共鳴的光吸収を示すばかりでなく、共鳴付近で複素誘電率(超分子分極率)の異常分散も大きく、表面プラズモン共鳴と本質的には同様の原理で、しかもより巨大な光電場増強効果をもたらす可能性がある。本研究は、CNTによる光電場増強効果の有無を検証することを目的とする。 走査トンネル顕微鏡(STM)の金属探針を導電性試料に近づけ、探針先端に光照射すると、トンネル電流に金属探針先端の光電場強度に依存した光整流成分が発生することが知られている。これを測定することによってCNT探針の光電場増強効果を評価するために、今年度は次のことを行った。 1)CNT探針の作成とその準備 a)2層CNT(DWNT)探針:豊田工大の吉村教授の協力を得てPt探針にDWNTを接着し作成。b)単層CNT(SWNT)探針:独自にSWNT探針を作成するために、アルコールCVDによるSWNT成長炉を立ち上げた。 2)STMを用いたCNT探針の光電場増強効果評価実験の準備 上記で作成したDWNT探針と、DWNTを付けないPt探針に対して、光整i流電流の予備的測定を行い、前者で比較的大きな信号を観測した。 3)CNT探針の光吸収スペクトル測定 我々の開発したSTM-FT分光方式の光吸収スペクトル測定法を用いることにより、予備的ではあるが、STM探針に付着したDWNTに由来すると解釈できる光吸収スペクトルを得ることに成功した。
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Research Products
(11 results)