2007 Fiscal Year Annual Research Report
NBE-VLS法によるシリコン基板上GaAs系ナノワイヤ構造の作製と評価
Project/Area Number |
19651051
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山口 雅史 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 准教授 (20273261)
|
Keywords | MBE / VLS / (111)Si / GaAs / ナノワイヤ / V / III比 / フラックス量 / 拡散長 |
Research Abstract |
MBE法とVLS法を組み合わせた方法によりSi基板上へGaAsナノワイヤの作製を試みた。 今年度は、(111)Si基板へのGaAsナノワイヤの成長条件を変化させることで,その成長形態について考察を行った。触媒としては直径15nmの金コロイドを用い、成長温度は580℃で行った。ナノワイヤの形状はSEMにより評価した。また、Asフラックス量を固定した場合とGaフラックス量を固定した場合でV/III比を変化させナノワイヤ形成にどのような影響を与えるかを調べた。 Gaフラックスを3.5×10^<-7>torr、成長時間を843 secにし、V/III比を6から100まで変化させGaAsナノワイヤを成長させた結果、V/III比の増加と共に、ワイヤの平均長が0.5μmから5.5μmまで長くなり、先端直径は140nmから24nmまで細くなった。Asの圧力が低いとAu/Ga共晶からのGaAs結晶化速度が遅くなるため、ワイヤ先端のAu/Ga液滴のサイズが大きくなり、その結果ワイヤ径が太くなったと解釈される。V/III比の増大と共にワイヤ長が長くなったのは、V/III比によるナノワイヤの側面でのGaの拡散長が変化し、基板からのGaの供給量が変化したためと考えられる。 次に、Asフラックスを1.0× 10^<-5>torrに固定し、Gaのフラックス量を1.4×10^<-7>から3.5×10^<-7>torrまで変化させ、成長時間を一定とした時、ワイヤ径は40〜50nmとほぼ一定であり、ワイヤ長がGaフラックス量に反比例して長くなることが分かったが、成長レートはGaのフラックス量に依存せず一定であることが分かった。以上のことから、GaAsナノワイヤのMBE-VLS成長においてはAs供給律速になっているものと思われる。
|