2008 Fiscal Year Annual Research Report
大域的最適化と整数計画法の統合による非凸型最適化問題の解法
Project/Area Number |
19651070
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
今野 浩 Chuo University, 理工学部, 教授 (10015969)
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Keywords | ポートフォリオ理論 / 最大予測可能性ポートフォリオ / 大域的最適化 / 0-1整数計画法 / 非凸型問題 / Tranfer coefficient / インフォーメーション・レシオ / ロジット・モデル |
Research Abstract |
今年度の主要となる成果は、以下の2つである。 1.資産運用においてインデックス・トラッキングを行う際に、パフォーマンス指標である インフォメーション・レシオを改善するために、Transfer Coefficientに関する制約を追加した非凸型最適化問題を、0-1整数計画法と大域的最適化法を組合わせて効率的に解く方法を提案したことである。従来の手法では解くことができなかった非凸型問題を、大域的最適化と0-1整数化を組合せて解くこの方法は、より困難な問題の解法としても役立つものと思われる 実際この方法を用いれば、実用規模の問題をパソコン上で1分以下で解くことが出来る。またこれによって得られたポートフォリオは、通常の方法で作られたポートフォリオに比べて、遥かに良好な事前・事後インフォーメーション・レシオを実現することが示された。 2.信用リスク計量に用いられている「ロジット・モデル推計法」で採用されるファクターを選択するに当たって、通常の線形回帰モデルの代わりに、2次回帰モデルを採用する際に導かれる2次0-1計画問題を解く方法を提案したことである。前年度に開発したヒューリスティック解法を改善し、変数の上下限制約を追加することによって、従来より10倍以上高速にこの非凸型問題を解くことに成功した。 この方法を用いれば、ロジット・モデルによる倒産確率推計の精度が飛躍的に高まるものと予想される。
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Research Products
(7 results)