2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19651094
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
荻 博次 Osaka University, 大学院・基礎工学研究科, 准教授 (90252626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平尾 雅彦 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (80112027)
垂水 竜一 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教 (30362643)
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Keywords | バイオセンサ / 抗原抗体反応 / 非接触測定 / 高感度化 / 共振周波数 |
Research Abstract |
現在,ガンや感染症に深くかかわるたんぱく質の特定が進んでおり,多くの疾患に特有のたんぱく質マーカーが見出されている.血液中や尿中に漏洩したたんぱく質マーカーを検出することにより,疾患の早期の発見が可能となる.また,疾患の発症とともに分泌されるたんぱく質の中には,たんぱく質そのものが疾患の直接的な原因となっているものもある.創薬プロセスにおいては,標的タンパク質と高い親和性を示す薬剤を求めることになるが,この際,親和性を評価するバイオセンサツールが必要となる.本研究では,これらのニーズを満足する高感度バイオセンサの開発を目的としている平成19年度においては,高周波アンテナによって,無線・無電極状態で振動子の共振周波数を計測するシステムの確立を行った.無電極のたんぱく質チップをセルの中に設置し,シリコンゴムで軽く挟んで固定化する.この状態で,セルの外側に配置したアンテナ(直線アンテナ)により,振動電場を非接触で振動子に送り,逆圧電効果を利用して振動子を共振状態とする.振動子が共振すると,振動子表面に電位分布が発生し,これを遠隔的に受信用アンテナ線により受信する.この手法によって振動子の無線・無電極化が可能となる.水晶振動子としては,温度安定性に優れたATカット水晶を用いる.今年度は19μmまで機械加工したチップを用いた.これにより,周波数変化量(感度)が大幅に向上した.
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