2007 Fiscal Year Annual Research Report
中央ケニア農業地域における土地環境条件評価と農耕民の地形変化プロセス認識
Project/Area Number |
19651102
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大月 義徳 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 助教 (00272013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 元 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 准教授 (10241514)
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Keywords | ケニア / 農業地域 / 土地条件 / 地形プロセス / 地形認識 |
Research Abstract |
亜熱帯性高地地域(セントラル州ニェリ県)において、主として土砂移動の発現する雨季における降雨強度とこれに対応する土壌水分量変化とに関する諸データを常時観測から得るとともに、具体的な地形変化速度を明らかにするための経年地形測量を実施した。また、同地域における斜面物質移動プロセス解明に関する現地調査を行い、主に高標高地域で生じる大規模ガリー地形の分布と同発生期に関する年代試料の存在を明らかにした。これに並行して、本地域の地形変化プロセスおよび土地環境条件に対して、現地農民の認識と対応状況を探ること目的とするインタビュー調査に着手した。 また半乾燥地域(リフトバレー州ライキピア県)においては、シートウォッシュ堆積物に関する表層地質調査を行い、シートウォッシュ激化期について検討した。14C年代測定によれば2.0〜4.8kaの年代値が得られ、一方小丘上に立地するEuclea属高木の成長輪からは現在より少なくとも39年以上前に激化したと判断され、今後この両者の値の開きについて検討する必要が新たに生じた。 本年度は、両地域には新たに1箇所ずつの雨量観測点を増設し、観測を開始した。これより現在、ニェリ県アバデア山地東部地域に2箇所、ライキピア県ンゴビット付近に1箇所での雨量および気温観測が継続されており、現成気候環境下での地形変化プロセスとその差異を、より詳細に検討するための観測整備を実施した。一方土壌水分量観測に関しては、相次ぐ観測機器盗掘に遭遇し、現状ではアバデア山地東部地域での1箇所の常時観測に留まっている。同地域は斜面物質の含水状態が地形変化の強度に大きく寄与すると予想されることから、再度次年度も同地域内における観測体制の整備充実に取り組む必要性がある。
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