2007 Fiscal Year Annual Research Report
現代のハンブルクにおけるカントルによる音楽の伝統継承と社会貢献に関する実態研究
Project/Area Number |
19652010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
久保田 慶一 Tokyo Gakugei University, 教育学部, 教授 (70170032)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久住 庄一郎 千葉大学, 教育学部, 准教授 (40361399)
片野 耕喜 山梨大学, 教育学部, 准教授 (60314548)
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Keywords | ハンブルク / カントル / 音楽史 / 音楽の伝統継承 |
Research Abstract |
平成19年7月:ハンブルクの5つの主要教会のカントル5名(聖ヤコビ教会:R.ケルバー、聖ペトリ教会:Th.ダール、聖カタリーネン教会:A.フィッシャー、聖ニコライ教会:M.H.ボルグレーフェ、聖ミヒャエリス教会:Chr.シェーナー)に対して、書面によるアンケート調査を実施した。カントルとして必要な職務上の資質や職業観などについて、詳細な回答を得ることができた。彼らの職業的なアイデンティティが伝統的な「カントル」ではなく、現代で求められる職務内容に対応して、「オルガン奏者」であったことは、今後の研究の方向を修正する必要を生じた。また音楽活動においては、各教会の信徒集団(ゲマンインデ)との関係が重要であり、彼らとのコミュニケーションが重要であることが明らかになった。 平成19年10月末から11月初旬にかけては、書面によるアンケート調査をもとに、5人のカントルにインタビュー調査を実施した。アンケートによる回答での不明な点を明らかにすることができた他、現在のハンブルクにおけるカントルを取り巻く音楽環境ならびに社会環境について、貴重な意見を収集することができた。 またハンブルク国立公文書館においては、カントルに関する古文書を調査したほか、日本では入手困難である研究文献を収集することができた。
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