2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19652040
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
今泉 敏 Prefectural University of Hiroshima, 保健福祉学部, 教授 (80122018)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 純 県立広島大学, 保健福祉学部, 助教 (20290554)
小澤 由嗣 県立広島大学, 保健福祉学部, 講師 (60280210)
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Keywords | 要約筆記 / 情報保障 / 認知科学的要因 / ワーキングメモリ / 品質評価 / 速度 / 正確さ / 表記 |
Research Abstract |
聴覚障害者に対する情報保障手段のひとつとして活用されている要約筆記の品質が、要約筆記者のどのような認知科学的要因によって左右されているかを研究した。具体的には、要約筆記経験者と要約筆記未経験、初心者各7名を対象に実施した要約筆記課題、ワーキングメモリ課題の結果を解析すると共に、得られた要約筆記に対して一般成人と要約筆記者が行った品質評価の結果を解析した。解析結果に基づき、1)要約筆記経験者のワーキングメモリ容量は未経験、初心者と比較して有意に大きいこと、2)要約筆記の表記と量も有意に高く評価されること、3)品質評価には要約筆記の三原則である「速さ(量)」、「正しさ(内容)」、「読みやすさ(表記)」の3要因がすべて関与すること、4)要約筆記の質の高さが速く読みやすく書く能力の高さに起因していること、を示した。ただし,5)一般成人と要約筆記者では要約筆記の評価の際に重視する要因やその重みが異なることも明らかにした。 従来ほとんど解析されることの無かった要約筆記を対象に定量的な解析を行い、要約筆記の品質やそれに関わる認知科学的要因を明らかにした。
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Research Products
(5 results)