2007 Fiscal Year Annual Research Report
東アフリカ環境管理行政における地理情報システム導入の影響分析
Project/Area Number |
19652072
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
上田 元 Tohoku University, 大学院・環境科学研究科, 准教授 (10241514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大月 義徳 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教 (00272013)
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Keywords | 地理学 / 環境 / ケニア / 地理情報システム |
Research Abstract |
1 文献調査 東・南部アフリカにおける自然資源管理行政に関する各種文献のレビューを行った。とくに,「市民社会」的な開発・保全プロジェクトたることを一つの理想として展開しつつある参加型自然資源管理に注目し,(1)資源利用者集団ないし住民組織による管理が成立する経済的条件,(2)管理における在来知と外来知の関係,それら知識が社会=生態系に及ぼす影響,(3)ネットワークや討議・包括的プロセスを含む資源「協治」の社会的条件について論点を整理し,その成果を発表した。 2 政府機関等の調査 9月期の現地調査において,ケニア政府の環境・資源管理の実態について資料収集を開始し,参加型森林管理を盛り込んで2007年初頭に施行された新・森林法の内容把握を行った。 3 森林保護区等の査察 9月期の現地調査において,森林管理行政の現場の実態を把握するために,ケニア西部スバ県のグワスィ森林保護区とその周辺の視察を行った。とくに,ビクトリア湖岸に面するこの一帯で行われている輸出用ナイル・パーチの漁獲とその冷凍移出の活動が,地元消費用魚類の森林資源を用いた燻製加工に直接・間接に与えつつある影響について情報収集するとともに,森林管理行政,とくに地理情報システム運用との関連を検討する事例としてのふさわしさについて検討した。 4 学会発表 以上の成果の一部を,ケニアの隣国タンザニアでの森林管理行政に関して別途行っている調査研究から得られた知見とともに,地理学分野を含む学際的な意見交換の場である人類生態学の国際学会で発表した。
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