2007 Fiscal Year Annual Research Report
高齢化する在米被爆者の心理社会状況と外傷体験の長期的対処過程に関する研究
Project/Area Number |
19653057
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
池埜 聡 Kwansei Gakuin University, 社会学部, 准教授 (10319816)
|
Keywords | 在外被爆者 / 在米被爆者 / 広島、長崎 / トラウマ / ライフレビュー / 移民 / 帰米 / 日系アメリカ人 |
Research Abstract |
標記研究課題に関する平成19年度に達成された研究実績を下記の通り報告する。 1.資料収集及び文献レビュー:日系アメリカ人、とくに帰米二世及び三世に関する文献、在米被爆者に関する手記及び記録、在韓被爆者・在ブラジル被爆者など他の在外被爆者に関する文献、トラウマ体験が高齢期に及ぼす長期的影響(transformational effects)に関する理論・実証研究に関する文献レビューを終了。 2.ライフレビュー・インタビューの実施:前記文献レビュー及び高齢化による外傷体験の変容過程の理論的枠組みに基づくインタビューガイドの作成、NPO法人「北米在外被爆者の会(NABS)」の協力によるライフレビュー・インタビューへの参加者の募集、ライフレビューインタビュー(8名)をロスアンゼルス近郊及びニュージャージー州において実施完了した。インタビューは逐語録化され、第一次分析を質的分析ソフトMAXQDAによって実施。予備的オープンコーディング及び軸足コーディングの結果をまとめた。 3.サーベイ調査の実施:文献レビューに基づき、調査票の作成、試行、発送作業の完了。NABSの協力を得て、名簿管理から調査票を発送し、回収した。264名への発送で135名の回答。回収率は51.1%。統計解析ソフトSPSSへのデータ入力を完了。質問項目に対応する記述的統計分析結果を抽出完了した。次年度は、前記文献レビューに基づき、分析モデル構築と分析方法の検討段階に入る。
|
Research Products
(2 results)