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2007 Fiscal Year Annual Research Report

標準的経済学に対するアノマリーの代替的説明としての心理学的接近の可能性の検討

Research Project

Project/Area Number 19653064
Research Category

Grant-in-Aid for Exploratory Research

Research InstitutionMukogawa Women's University

Principal Investigator

安藤 明人  Mukogawa Women's University, 文学部, 教授 (70159523)

Keywordsリスク志向性 / 意思決定 / タイプA傾向 / 時間的切迫感 / 経済合理性 / アノマリー / 公正 / 標準的経済学
Research Abstract

本年度は,経済合理的な意思決定のアノマリーを説明するひとつの要因として,個人のリスク志向性を取り上げ,さまざまな意思決定場面における運択のリスク志向性の効果の検討を調査により行った。
被調査者の意思決定におけるリスクへの対処のタイプを調べたところ,リスク愛好的タイプが23%,リスク回避的タイプが77%であった。また,タイプA尺度によって測定される個人差変数としての時間的切迫感については,時間的切迫感が強いタイプA型(≧17)が25%,弱いタイプB型(<17)が75%であった。この2つの変数の関係については,タイプA型の方がリスク愛好的な意思決定をする者が多いことが明らかになった(x^2(1)=6.29,P<.05)。
またタイプA型の方が,降水確率がより高く.ないと傘を持って出ようとせず(t=2.19,Pく,05),宝くじでは当る確率に対するリスク認知が厳しいため,宝くじの値段が安くないと買わず(有意傾向),電車の出発時間にはよりギリギリに駅に着くようにする(有意傾向),ことが明らかになった。
公正に関する判断に関しては,時間的切迫感の指標であるタイプA傾向とのはっきりとした関連は見出せなかった。
以上の結果より,個人の時間的切迫感の指標であるタイプA傾向という心理的変数は,標準的経済学の経済合理的な個人の意思決定におけるアノマリーの一部を説明することはできたが,その代替的説明としては不十分で,今後の更なる検討の必要性が明らかになった。

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Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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