2007 Fiscal Year Annual Research Report
リアリティを紡ぎだす視聴触覚相互作用に関する認する認知心理学的研究
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19653080
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
横澤 一彦 The University of Tokyo, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (20311649)
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Keywords | 視聴触覚相互作用 / 視触覚相互作用 / 視聴覚相互作用 / 3次元仮想触空間 / マルチモーダル / 高次視覚 |
Research Abstract |
視聴触覚相互作用の研究を実施するために、聴覚関連や触覚関連の実験環境を整えた。更に、視触覚相互作用の研究として、3次元仮想触空間における角度判断実験を行った。仮想触空間に1対の平面を提示し、視覚手がかりとして仮想触空間と異なる位置に設置したディスプレイ上に触位置手がかりと触空間手がかりを提示した。手がかりを与えない触覚のみによる角度判断では角度の過小評定が生じたが、触位置手がかりを与えることによって角度の過大評定された。3次元的な触知覚において、視覚情報のうち前額平行面上の情報が加算されることによって触知覚が変成し、角度の過大評定が生じたと考察した。また、視聴覚相互作用の研究として、個々の要素音と対応した特定の空間位置に視覚手がかり、すなわち光点を提示することによって、聴覚刺激の時間順序判断の成績向上を確認した。また、光点と要素音の対応を把握可能か否かを検討した結果、順序判断の成績が良い条件で、光点位置と要素音の対応に関する正答率も高かった。更に、視聴覚刺激の統合が起きなければ、成績の向上は見られないので、光点と音の提示が同時の条件と同時でない条件を設定し、成績に差が生じるかを検討したが、光点と音が同時か否かによって順序正答率に差は見られなかった。視触覚相互作用と視聴覚相互作用という2つの研究テーマのそれぞれに関して上述のような中間的な研究成果を国内学会である基礎心理学会で発表し、視触覚相互作用に関して国際会議へ投稿した(発表決定済み)。
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