2007 Fiscal Year Annual Research Report
ベキ法則の脳内機構-fMRIによる内的心理物理学の検討-
Project/Area Number |
19653082
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
苧阪 直行 Kyoto University, 文学研究科, 教授 (20113136)
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Keywords | 実験系心理学 / 心理物理学 / ベキ法則 / 機能的脳画像 / 実験美学 |
Research Abstract |
明るさなどの主観感覚の心理物理的な評価法と直接尺度構成法により,行動的データを取得した。対数的に輝度が変化する刺激に対してマグニチュード推定法による評価法を用いて,観察者が評定した推定量を対数グラフにプロットすると,データはべキ関数で表現できることが分かった。19年度はfMRI実験による明るさの脳内表現の検討に入った。脳の初期入力領域である第1次視覚領域を含む諸領域(第4次視覚領域,紡錘状回,舌状回などのventral pathway)と脳の前頭前野のうち初期感覚入力を受ける前頭前野腹外側(ventrolateral prefrontal cortex: VLPFC),同背外側(dorsolateral prefrontal cortex: DLPFC)および,明るさの知覚的判断にかかわることが予想される前部帯状回(anterior cingulate cortex: ACC)などを検討領域とした。同時に明るさ以外の諸要因が含まれる絵画刺激などを用いて美的対象の評価にかかわる脳内領域を検討した。手続きはブロックデザインおよびevent-related測定手順に従い, fMRIセッション内で,凝視点(1秒呈示)の後,光刺激(2秒呈示) (スキャンは6秒)とし,その後次の刺激(あるいはコントロール条件)を呈示するという手続きをとって検討した。美的判断がベキ法則などに従うか否かは不明であったが,当面明るさについてはそのように想定し得ることが分かった。20年度は色と形(顔判断や風景などの複合刺激を含む)についてはコントロール刺激との差分をとることで検討を進める予定である。
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Research Products
(14 results)