2008 Fiscal Year Annual Research Report
国語・算数の学習困難児に対する脳血流量の測定に基づく教授・支援方法の開発
Project/Area Number |
19653105
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
天岩 靜子 Shinshu University, 教育学部, 教授 (60060688)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 甫 立命館大学, 文学部, 教授 (80094085)
永松 裕希 信州大学, 教育学部, 教授 (60324216)
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Keywords | 学習困難児 / 脳血流量 / NIRS / 教授・支援方法 / 遊び |
Research Abstract |
本研究は、非侵襲的な近赤外光イメージング装置(Near-Infrared Spectroscopy、NIRSと略す)による測定値を指標として、国語・算数に対して学習困難を示す児童を対象に、前頭前野の活性化をもたらす教授・支援方法の開発を試みることを目的とする。 小学校3年〜4年に在席する学習困難傾向のある児童および軽度発達障害児に対して、楽しさ、うれしさなどを伴う「遊び」の要素を加えた教授介入的活動を実施した。その際に、その活動を「集団」で行った場合と、「一人」で行った場合では、集団で行った場合の方が、活動の持続時間が長く、笑いや笑顔の見られる回数も多かった。しかし、NIRSによる脳血流量の測定は、調査場所の限定、頭部に装着するホルダに対する違和感、頭を動かすことの制限などのために、対象児の協力を得ることが難しかった。 そこで、基礎的データを得るために、大学生を対象として、楽しさ等のプラスの感情を伴う課題を、一人で行う場合と他者と共に行う場合で、脳血流量や活性化部位にどのような差異が生じるかを調べた。その結果、左・右の前頭葉から側頭葉にかけての部位において、課題解決時に血流量の増加が認められ、その程度は他者と共に行う場合に高くなることが確認された。
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