2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19654003
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
落合 啓之 Nagoya University, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (90214163)
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Keywords | マーラー測度 / 解析数論 / D加群 / 多重三角関数 / 周期 / 超幾何関数 / 多重対数関数 / ゼータ関数 |
Research Abstract |
多変数のマーラー測度は多変数多項式に対して多重トーラス上の積分で与えられる数値であるが、多項式の族に対してはそのパラメータに関する関数と考えることができる。本研究では、異なったパラメータに対するマーラー測度の間の相互の関係を組織的に解明することを目標とする。落合は黒川信重,M.Lalinとの共同の研究で、マーラー測度の高次への拡張を考え、これらの母関数となるゼータ積分を導入した。高次のマーラー測度の計算できる例は少ないが、多重対数関数や一般超幾何関数の関係式を巧みに用いることにより、いくつかの例を与えた。また、多重ゼータ関数に関して落合は複数の研究を行った。井原健太郎とは、多重ゼータ「値」の線形関係式の対称性を研究し、重さが3の場合に重シャッフル関係式の空間がワイル群の対称性を持つことを示した。また、松本耕二、中村隆、津村博文と共同で、多重ゼータ「関数」のうちMordell-Tornheim型と呼ばれるものに対して、線形関係式と解析接続における特異性の位置を考察した。その他、積分で表わされる特殊関数として、階数2のルート系に付随したベッセル関数のある種の拡張を考えた。パラメータ0ではホインの微分方程式を満足し、もとのパラメータの取り方では超幾何的ではないが、超幾何関数を独立変数の有理変換したものであることがわかる。そして、0でないいくつかのパラメータに対してもこれらの関数がホインの微分方程式からのintertwining微分作用素を使って書けることを観察した。また、やはり黒川と共同で、多変数のオイラー積を導入し、解析接続、特殊値などを研究した。
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Research Products
(10 results)