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2008 Fiscal Year Annual Research Report

無限の過去を持つ時間発展と持たない時間発展

Research Project

Project/Area Number 19654018
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

高橋 陽一郎  Kyoto University, 数理解析研究所, 教授 (20033889)

Keywords行列式過程 / 非衝突ブラウン運動 / 点過程 / ランダムな時間発展
Research Abstract

時間発展の中には無限の過去まで遡れるものと、遡れないものがある。これまでに、数学的な結果を得られたものは、コンパクト群の自己同型に雑音を加えた時間発展である。この場合、無限の過去をもつものは、独立で同分布な雑音を与える確率分布の台の生成する部分群により完全に分類されることがわかった。この結果は可換群の場合は、矢野孝次との共著のプレプリントにまとめたように、指標を用いれば比較的容易に証明できる。非可換群の場合は、ユニタリ表現論を用いて少し工夫すれば証明でき、ASPM53巻として近いうちに公表される論文の中でアナウンスしているが、本論文は依然準備中である。その理由は、雑音分布の台の生成する部分群が正規部分群になる場合は、構造が明快であり、既に最終結果が得られているが、正規部分群にならない場合については、いま少し詰める必要があるためである。なお、矢野孝次と平山孝夫は、最近、さらに精密化してフィルトレーションの構造についての結果も出している。この他に、無限粒子平衡過程のFock表現に関する成果もとりまとめに入っている。
今年度も、数学的な研究を推進するとともに、周辺分野における情報を収集した。その中でとくに興味深かったものは、金子邦彦たちによる理論生物学における研究の進展である。その研究には、幹細胞の進化その他各種のモデルを提唱しているが、とくに、近年の実験技術の進歩により、ある程度の実験的な裏付けも得られた力学系モデルにおいて、進化し続ける場合と止まる場合があることは示唆的であり、時間方向は逆ではあるが、本研究の方向性の中で理解できる可能性を探っている。

  • Research Products

    (1 results)

All 2009

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] Time evolution with and without remote past2009

    • Author(s)
      Y. Takahashi
    • Journal Title

      ASPM 53

      Pages: 347-361

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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