2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19654029
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河東 泰之 The University of Tokyo, 大学院・数理科学研究科, 教授 (90214684)
|
Keywords | 作用素環 / ミラーシンメトリー / 共形場理論 / 頂点作用素代数 |
Research Abstract |
まず,super conformal field theoryへの作用素環的アプローチを研究した. ミラーシンメトリーを作用素環的に研究するには,N=2 super Virasoro algebraの表現を研究することが必要と考えられるが,そのための道具はまだ不十分なので,その前段階として,N=1 super Virasoro algebraの表現論の作用素環的研究を開始した. しかしこのためにもまだ研究の道具が不足しており,そのためまず,代数的場の量子論におけるsuper netの表現論の基礎を確立した. Doplicher-Haag-Robertsの古典的な表現論では局所性のあるネットの表現を取り扱う.これを,even/oddのgradingを持つネットで考えて,超局所性を持つ場合の表硯を考えることが必要である.これについて,Doplicher-Haag-Robertsの表現の超局所版,ソリトン表現の果たす役割,α-inductionのこの状況での研究など,基本的な成果を得た.ここでは,円周の2重被覆の上のネットを考えることが有効であった. さらに,我々が前に導入していた慨念であるmodular netの場合について,super charge operatorと呼ばれる基本的な作用素のスーパートレースの性質を調べることにより,Fredholm index とJones indexの関係式を初めて明らかにした.この二つは同じくindexという名前がついているものの,全く違う由来を持ち,全く別の文脈でこれまで研究されてきたものである. この研究では,ミラーシンメトリーへの頂点作用素代数を用いたアプローチで重要な,超共形元の生み出す頂点作用素の生成する作用素環のネットの基本的な性質も明らかにし,特にコセット構成法との関係を証明した.
|
Research Products
(1 results)