2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19654029
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河東 泰之 The University of Tokyo, 大学院・数理科学研究科, 教授 (90214684)
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Keywords | 共型場理論 / 作用素環 / 超対称性 / ミラーシメントリー / 頂点作用素代数 / 特異点 / 部分因子環 / 有限単純群 |
Research Abstract |
ミラーシンメトリーある種の超共形場理論の非自明な対称性として現れる.これを作用素環論の立場から見ると,ある種の作用素環のネットの非自明な(自己)同型であると考えられる.これについてまず,N=2超対称共形代数の表現論を作用素環論の立場から調べた.Coset構成法により,N=2超対称共形代数のユニタリ表現の離散系列を作用素環の共形ネットとして実現した.これには,まず,Bosonパートのネットを実現し,指数2の拡張によってFermiネットを構成する.Gannonによるモジュラー不変量の分類を用いて,これらのFermi拡張を分類した.それにはまず,Bosonパートの局所的拡張を,I型のモジュラー不変量を用いて分類し,そこから指数2の拡張によってFermiネットを得る.シンプル・カレント拡大の簡単な無限系列のほかに,例外型の拡張があるが,これらはXuによるミラー拡張として理解される. また,これらのネットの表現論についても理解ができた.それにより,ミラー・インボリューションに対応するDoplicher-Haag-Robertsセクターの候補を得た.これらのテンソル積のFermi拡張を考えることにより,ミラーシンメトリーの作用素環的理解が得られると期待される. これらの研究は3次元のCalabi-Yau多様体から得られる超共形場理論の場合が重要であるが,そのもとになる場合として,楕円曲線の場合について作用素環論を用いた代数的場の量子論の立場からの考察を行った.
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Research Products
(2 results)