2007 Fiscal Year Annual Research Report
物性測定用液体ヘリウムレス希釈冷凍機の完全自動化システムの開発
Project/Area Number |
19654052
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
畑 徹 Osaka City University, 大学院・理学研究科, 教授 (10156333)
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Keywords | 希釈冷凍機 / 液体ヘリウムレス / 無冷媒 / 完全自動化 / 物性計測 |
Research Abstract |
本研究では、試作希釈冷凍機を用い、現在の開発中のリレー操作自動システムをコンピュータ制御の自動システムに置き換え、かつ、適切なプログラミング化により300KからmKまでの連続的温度設定が可能な希釈冷凍機の実現を目的とする。物性測定用としては、室温から数十mKまで連続的に温度設定を必要とするため、コンピュータ制御が不可欠であり、運転操作の自動化のためのコンピュータのプログラミング開発を行うことが本研究の目的である。H19年度の当初計画では、現在開発中の運転の自動化シークエンスのコンピュータプログラミング化を行い、シークエンスと同様の運転が再現できることの確認であったが、これに関しては再現できることを確認した。冷却速度を自由に設定できることの確認においては、各温度域で必要なパワーが数桁も変わることから、ヒーターの適正抵抗に関する計算を行った結果、抵抗値を数段に切換するシステムを用意するか、もしくは抵抗は一つにしておいて、定電流源のハイパワー化を図るか2通りの方法を考えた結果、複数の温度定点となる箇所に、それぞれヒーターとなる抵抗を設置することが必要であることが新たにわかった。もう一つの課題であった振動の評価に関しては、パルス管冷凍機のバルブユニットの支持を別架台とし、希釈冷凍機とパルス管冷凍機間の熱リンクをさらに細い銅線に変えること、パルス管冷凍機のガスチューブのブロックによる固定などにより人が関知できる程度の振動の除去に成功した。
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