2009 Fiscal Year Annual Research Report
鉱物集合ナノ・ミクロ組織にみられるフラクタル・自己組織化とそのバイオ由来への興味
Project/Area Number |
19654079
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
赤井 純治 Niigata University, 自然科学系, 教授 (30101059)
|
Keywords | 鉱物 / 集合 / フラクタル / ミクロ / ナノ / バイオ / 電子顕微鏡 / モデル |
Research Abstract |
本研究課題は、それぞれの鉱物、構成単位、の形態・構造・組織をミクロに観察し、データを得、記載することにあった。本年度は最終年度として、いくつか、まとめの段階をめざした。 ○とくにマンガンノジュールの薄い縞状組織の解明については、明確にストロマトライト構造といえるものを、見いだし、また、フラクタル的特徴もX線-CTによる解析、立体形態と構造を記載して。そして、バイオ起源ということを、論文として、準備した。このなかには、生成モデルも含む。一度論文投稿を行ったが、現在まだ受理されていない。これの掲載までめざす。また、これについて、さらに進んだ点を今年8月のIMA(Budapest)にて発表の予定である。 ○フランボイダル磁鉄鉱、黄鉄鉱についてSEMによる3次元的な形態、構造を徹底的に調べる課題;バクテリアによる生成過程を実験的に追跡し、その形態解析、集合組織を諸手段で解析し、かなりの成功をおさめた。あと一歩の詰めという段階である。あと一歩である。 ○ストロマトライト構造の相似律;これまで各種ストロマトライトを鉱物学の立場、バイオミネラリゼーョンの立場からみてきた。ストロマトライトのサイズ的次元の異なったものがあるということ、しかもそれが非常に強い相似形態をなしていることであり、この形態的特長をとらえることをめざしたが、なお、最まで詰めることができず、中途段階にある(新潟大 松岡篤)。 ○隕石中のフランボイダル磁鉄鉱を上記パイライトと同様の視点、また結晶成長の面から解析することも課題としてあげたが、今年度他の課題におわれ、十分進展はしなかった。しかし、前年までの成果がねむっているところなので、機会をえて、大展開する予定である。 ○隕石中の炭素鉱物の連結構造の解析は、上記、隕石中磁鉄鉱の課題とあわせて展開する。総じて、最初の課題で、発表へむけて具体的に進展しつつあるところである。
|