2007 Fiscal Year Annual Research Report
高酸化状態Mnクラスターのシロキサンネットによる被覆と酸素発生触媒化
Project/Area Number |
19655021
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
山村 剛士 Tokyo University of Science, 理学部, 教授 (00114702)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 良太 東京理科大学, 理学部, 助教 (80453843)
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Keywords | OECモデル / Mnクラスター / Si-O-Siネット被覆 / O_2発生 / シルセスキオキサンカルボン酸 / syn-syn配位 / バタフライ型Mn4クラスター |
Research Abstract |
緑色植物や藍藻類のPSIIは可視光を用いて水を酸化し酸素発生をおこないながらプロトンと電子を取り出す。PSII中の酸素発生中心(OEC)はMn_4CaO_<4or5>コアを持ち、周囲を蛋白質側鎖由来のカルボキシレートで囲まれた多核クラスターであり、疎水場の中に置かれている。OECに関連してこれまで、多くの研究者が酸素発生を目的としてマンガンクラスターの合成を試みたが、酸素発生の触媒サイクル化に失敗してきた。我々は、これまでの予備実験から、従来磁性研究のために合成されてきたMn_4,Mn_6,Mn_8,Mn_9,Mn_<12>等の中に、含水溶媒中で酸素を発生しながら分解して不溶性沈殿物を生じるものがあることを見出した。本研究計画は、1)不溶性沈殿がどのような化学種を形成しているのかを明らかにし、ついで、2)Si-O-Siのネットで覆うことによって酸化反応に際して起こるクラスターの崩壊とポリマー化を防止し、水を酸化する能力を賦活できるOEC模倣新規ナノリアクターを構築することをめざした。平成19年度は、上記不溶性ポリマーがMn_3O_4に近い構造と組成を持ち,水分子を2個のマンガンイオンで化学吸着することをEXAFS,XANES,XPS,IR,その他から明らかにした(第58錯体討論会)。一方、シロキサンネットで覆われたマンガンクラスターの合成をおこなうためシルセスキオキサンカルボン酸の合成を試みCy_7Si_8O_<12>-O(CH_2)_2COOHの合成に成功した。現在,H_7Si_8O_<12>-O(CH_2)_2COOHの合成を試みている。また、2個のMnへのsyn-syn配位を可能にするため、大型の疎水性基で覆われたカルボキシレート2座配位子を合成し、バタフライ型Mn4クラスターの合成に成功した。
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Research Products
(10 results)