2007 Fiscal Year Annual Research Report
色素でコード化した磁性ビーズに基づくフロー型マイクロアレー電気化学検出器の開発
Project/Area Number |
19655028
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
今任 稔彦 Kyushu University, 工学研究院, 教授 (50117066)
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Keywords | 磁気ビーズ / イムノアッセイ / 電気化学検出 / マイクロアレー / フロー分析 |
Research Abstract |
本研究は、磁性マクロビーズによりアレー型電気化学検出器を作製し、環境汚染成分を迅速で簡便に測定することのできる免疫測定装置を開発することを目的として、下記の研究成果を得た。 (1)単一電極検出器による磁気ビーズを用いるイムノアッセイの検討 グラッシーカンボンフィルム電極を包埋した電極検出器を作成し、ビテロジェニンタンパク質をサンドイッチイムノアッセイによる測定法を確立した。すなわち、表面に抗ビテロジェニン抗体を固定化した磁気ビーズを磁石によりトラップし、アルカリフォスファターゼ標識抗ビテロジェニン抗体でサンドイッチ複合体を形成させ、アルカリフォスファターゼの活性をパラアミノフェニルリン酸を基質として、生成物のパラアミノフェノールを電気化学的に検出する方法を確立した。 (2)ビーズ表面からの発光を測定する方法の検討 2-1磁気ビーズの色素コード化の検討のために、アミノ基を持つビーズ表面にフロレセインイソチアネートを化学結合させ、このビーズからの蛍光を測定する方法を確立した。すなわち、460nmの中心発光波長をもつLEDを光源とするイムノフローセルを作成し、底部に磁石を、上部に光ファイバー検出器をもつ化学発光検出器を作成した。実際、抗非イオン界面活性抗体を磁気ビーズに固定化し、これにHRP標識した非イオン性界面活性剤と試料の非イオン性界面活性剤を競合免疫を行い、ルミノール液との反応による化学発光を検出して、非イオン性界面活性剤を測定する方法を確立した。 2-2磁気ビーズ表面からの異なる波長の蛍光を同時に測定する方法を確立した。すなわち、ヒト、ウサギ、マウスのIgGのイムノアッセイをモデル実験とし、それぞれの抗体を結合した磁気ビーズを調製し、これに各IgG試料と3種類の異なる粒子径の量子ドットを標識した抗原を競合させ、上記LEDの励起よる異なる波長の蛍光を同時に測定する方法を確立した。
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Research Products
(5 results)