2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19655051
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
竹内 正之 National Institute for Materials Science, ナノ有機センター, グループリーダー (70264083)
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Keywords | 力学応答 / 分子認識 / 超分子化学 |
Research Abstract |
π共役有機分子に回転可能な部位を導入し、π面に対して1次元に集合させるとジャッキの構造となる。初期状態を縮んだ状態あるいは伸びた構造へと固定化する方法を検討する。その後、縮んだ状態あるいは伸びた構造から逆の動きを行わせることを、温度(熱振動)、分子認識、酸化還元等の刺激を用いて試みた。具体的には回転軸を有するポルフィリン誘導体を利用するコンセプトの元研究を遂行した。ポルフィリン誘導体は、m-トリアリール部位がエチニル基(回転軸)を介して修飾されたものを合成紙用いた。集合体を形成した場合エチニル基の回転によりポルフィリンπ平面間が最大2.5倍伸長する。またすべてのユニットが連動するため伸縮は一気に起こる。回転軸を有するポルフィリン誘導体はPd錯体と混合することにより1次元集合体を形成する。cis-Pd錯体を用いた場合はπ平面をスタックさせた閉じた構造を、trans-Pd錯体を用いた場合はπ平面を開いた伸びた構造を取ることを実際に確認した。Pd錯体で基本的な情報を得た後に、Pt錯体での検討を今後行う予定である。Pd錯体を利用した1次元組織化は、UV-Vis分光法およびNMR(DOSY)、DLS、AFM、SEM、TEMにて確認した。ポルフィリン誘導体の中心金属を変更することによりπ-π相互作用の強度を変更することが出来るため、Cuポルフィリン錯体・Znポルフィリン錯体などを用いて初期状態の制御を試みたところ相互作用の強いCuポルフィリンが本系には適していることを見いだした。またフラーレンを取り込ませることによって伸バス事が可能であることを見いだした。
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