2008 Fiscal Year Annual Research Report
高圧下のイオン液体から生まれる反応基礎とグリーン物性
Project/Area Number |
19655057
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
石川 雄一 Oita University, 工学部, 准教授 (30184500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大賀 恭 大分大学, 工学部, 准教授 (60252508)
信岡 かおる 大分大学, 工学部, 技術職員 (10398258)
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Keywords | イオン液体 / 高圧効果 / 1分子反応速度 / 媒体再配置 / 動的溶媒効果 / クロメン |
Research Abstract |
我々は、溶媒としてのイオン液体が反応に及ぼす溶媒効果に興味を持った。溶液反応は基質の構造変化と同時に溶媒再配列がおこるため、溶媒再配列は溶媒効果を考える上で極めて重要である。しかし、通常の溶媒における溶媒再配列は、基質の構造変化に比べて圧倒的に速く、溶媒再配列は反応速度に影響されない。しかし、意図的に加圧する事により溶媒の高粘性状態を作り出し、溶媒再配列を律速過程とする手法を用いれば、媒体再配列の観察が可能である。粘性が高くなりやすいイオン液体中における媒体再配列(動的溶媒効果)は、世界で観察されていない。本研究では、イオン液体の溶媒再配列を観察する事を主目的とした。 開環と閉環を可逆的に行うクロメンの熱閉環反応速度をプローブとして利用して、媒体としてのイオン液体構造が速度に与える高圧効果を評価した。カンファースルホン酸をアニオンとしてもつbmimイミダゾリウム塩のイオン液体は、顕著な動的溶媒効果を示すことを繰り返し確認した。低粘性の臭素イオンやTFSIなどの良く使用されるイオン液体は、カンファー型のような高圧下で、溶媒再配列が律速過程となった現象は認められなかった。二種類の環状スルホンアミド型アニオン塩でも、カンファー型と同様な動的溶媒効果を認めた。
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Research Products
(4 results)