2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19655059
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 守俊 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (00323501)
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Keywords | 疾患細胞 / 細胞ターゲティング / プローブ / 早期診断 / 早期治療 / 動脈硬化 / スカベンジャー受容体 / マトリクスメタロプロテアーゼ |
Research Abstract |
特定の細胞を狙って薬物等を送達すること,すなわち細胞ターゲティングは,副作用のない疾患治療や,病変部位の早期発見など広範に応用できる重要なテクノロジーである.本研究では,ケージド分子プローブという新しい概念に基づく疾患細胞の高選択的ターゲティング法を提案する. 我々は,活性化マクロファージや癌細胞など多くの疾患細胞において,細胞表面タンパク質に加えてマトリクスメタロプロテアーゼの発現が亢進していることに着目した.つまり,特定のマトリクスメタロプロテアーゼによって切断された場合のみ,細胞表面タンパク質と結合可能になるように分子プローブをデザインすれば,それは疾患細胞に対してより高い選択性を獲得すると考えた.平成19年度において,ケージド分子プローブを設計し,これをコードするcDNAを遺伝子工学的手法で作成した.大腸菌にcDNAを導入し,ケージド分子プローブ(タンパク質)を発現させ,アフィニティークロマトグラフィーにてこれを精製した.精製したケージド分子プローブがマトリクスメタロプロテアーゼにより切断されること,マトリクスメタロプロテアーゼにより切断されたケージド分子プローブが目的とするスカベンジャー受容体に選択的に結合することを確認した.現在,培養細胞をもちいてケージド分子プローブの細胞への取り込みを評価している.
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