2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19656017
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石川 靖彦 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 講師 (60303541)
|
Keywords | 微小共振器 / 応用光学・量子光工学 / 計測工学 |
Research Abstract |
本研究では、情報通信分野への応用が主体のSiフォトニクスを、医療・ライフサイエンス分野へ展開することを最終目標としており、特に「ニオイ」の源となる気体分子を高感度検出する「嗅覚センサチップ-フォトニックノーズ-」を開拓することを目標として研究を進めている。 研究期間内の具体的な目的は、嗅覚センサチップの開拓に向け、・SiO2上に形成されたSiリング光共振器め分子検出機能を実証することである。 昨年度は、SOI構造を電子ビームリングラフィとドライエッチングにより加工することで、リング光共振器に2本の単一モード細線光導波路(0.40μm、高さは0.2μm)が0.20.μm〜0.3μmの距離に近接して形成された構造(センシング部)の作製が可能となったが、光伝搬測定を行ったところ、導波路の側壁荒れに起因した散乱損失が100dB/cm程度と大きいことが判明した。 今年度は、微量分子のセンシングに必要となる高いQ値(>10000)の実現のため、側壁荒れを低減できる加工プロセス最適化を行い、散乱損失の低減を図った。特に、電子ビームリングラフィによるレジストパターン形成後に、レジストリフロープロセスを導入した結果、レジストパターンの端部の直線性が増し、ドライエッチング後の導波路・リング側壁の粗れを低減できた。Q値が20000を越えるリング共振器の形成が可能となった。今後、センシング機能の実証を目指す。
|
Research Products
(2 results)