2007 Fiscal Year Annual Research Report
原子サイズから構造物サイズへのシームレス解析技術の開発
Project/Area Number |
19656026
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
座古 勝 Osaka University, 大学院・工学研究科, 教授 (40170831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉敷 哲生 大阪大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (30294028)
中井 啓晶 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教 (70403152)
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Keywords | マルチスケール解析 / 有限要素法 / プログラム開発 / 織物複合材料積層板 / プリント基板 / シームレス |
Research Abstract |
我が国の産業基盤構築に向けて,有機フィルムをベースとした薄膜多層回路技術は,次世代の情報通信機器成立の最重要課題である.構造解析に有限要素法が一般的に適用されているが,実装デバイスの全体寸法(μm〜mスケール)と評価すべき部位の寸法(μmスケール以下)の差が著しく,有限要素解析を行うには,要素の大きさはスケールの最も小さな部分に依存するため,領域全体の要素数も膨大な数となり,解析精度を加味すれば適用は困難となる.その解決を図ることが電子部品の高度化に向けて重要である.そこで本研究では,従来まで個々に扱っていた巨視的(マクロ)な機械的性質と微視的(ミクロ)構造の影響を連成させ,シームレスに解析可能とするハイブリッド・マルチスケール解析手法の開発を目的とし,有限要素多段解析手法の定式化ならびにプログラム開発を実施した.具体的には,Macro,Meso,Microのスケールの異なる領域における有限要素モデルを多段階に重ね合わせ,スケール間の連成問題として巨視的な変形状態と微視的な力学的挙動の把握を可能とする定式化を行った.さらに,全体領域は粗い要素分割とし(Macro要素),解析対象領域を詳細にモデル化した要素(Meso要素)を任意の空間に重ね合わせることにより,計算の高効率化を図った.これらの成果は,デバイス全体の応力・強度の同時評価ならびに計算の高効率化・解析コストの低減に貢献する意義を有している.また,適用例として,電子デバイス回路のプリント基盤としても使用されている織物複合材料積層板を対象に,マルチスケール損傷進展解析を実施した.その研究成果について国内外の学会において広く成果発表を実施した.
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Research Products
(8 results)