2007 Fiscal Year Annual Research Report
抗菌性ハイドロキシアパタイト微粒子ジェットによる機能性厚膜創成と予防歯科への応用
Project/Area Number |
19656035
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
厨川 常元 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (90170092)
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Keywords | 機能性インターフェース / 予防歯科 / ハイドロキシアパタイト / パウダージェットデポジション |
Research Abstract |
本研究課題の目的は歯面上へのパラサイト定着による齲蝕(虫歯)の発生を,生体適合性のあるHA粒子に抗菌性を加味した機能性HA粒子を高速噴射成膜することにより阻止し,従来法と比較して長寿命で成体に優しいインターフェースを創成することである.本研究課題ではフッ素あるいは銀を添加した機能性HA粒子の開発,HA膜の機械的性質の測定評価,粒子衝突時のダイナミクス解明を行う.本年度の実績を以下に記す. ・機能性ハイドロキシアパタイト(HA)粒子の開発研究 HA粒子を合成する時にフッ素を導入することに成功した.またフッ素含有量をイオンクロマトグラフィーにより定量することを可能とした. ・噴射実験並びに膜の機械的性質評価 合成した粒子を実際に粒子噴射装置を用いて噴射した.その結果,開発した機能性HA粒子により成膜が可能であることを示した.また今年度の噴射実験結果から,機能性HA粒子の合成条件が成膜性および噴射性に影響を与えることが明らかとなり,今後の検討課題となった.またスクラッチ試験,引張り試験から噴射条件も成膜性に影響を与えることが明らかとなった. ・衝突噴流の流動ダイナミクス解明 実際の口腔内を想定した解析を行い,様々な形状の窩洞に対して粒子を噴射した際の流動ダイナミクスを解析した.その結果から最適な窩洞形状の提案も可能となった.またPIVを用いて流動ダイナミクスを実際に測定した.この結果により,飛散粒子を減少させる粒子回収機構設計の最適化が可能となった.
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Research Products
(4 results)