2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19656061
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
水野 毅 Saitama University, 理工学研究科, 教授 (20134645)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高崎 正也 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (10333486)
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Keywords | 磁気浮上 / 磁気軸受 / 永久磁石 / 運動制御 |
Research Abstract |
推力の小さなアクチュエータを用いて質量の大きな物体の完全非接触支持を実現できることを実証するために,浮上対象物の質量がキログラムオーダの実験装置を製作し,浮上原理の検証及び諸特性を把握する実験を行なった。 (1)磁路制御式磁気浮上実験装置の設計、製作 試作する装置では,装置天井部に磁気源となる永久磁石を固定し,永久磁石と浮上対象物との間に磁路を制御する遮束板を120°おきに三つ配置する。各遮束板は,アクチュエータユニットの駆動部に取付ける。アクチュエータユニットは,リニアモータ及びその可動子の位置を検出するセンサとからなる。 (2)基本特性の測定とモデル化 浮上対象物を3分力計に取り付けて,つぎのような基本的な特性について調べた. (1)遮束板の間隔と浮上対象物に作用する吸引力との関係 (2)遮束板の水平方向の位置と浮上対象物の水平方向の分力との関係 (3)遮束板の厚さ、形状および垂直方向の位置と浮上対象物に作用する吸引力との関係 以上の結果に基づいて,浮上システムの数学的なモデルを導出した. (3)制御システムの構築 (2)で導出したモデルに基づいて,安定な磁気浮上および3次元的位置決めを達成する制御系を構築した。構築した制御系は,まず,各アクチュエータユニットにおいて,遮束板の位置を制御するサーボ機構を構築する。つぎに,浮上対象物の変位信号から,浮上対象物の安定浮上および3次元的な位置決めに必要な制御入力を計算し,それらを構築したサーボ機構への指令値として与えるという構造を持つようにした。 (4)浮上実験と諸特性の測定 構築した制御システムによって完全非接触磁気浮上を実現し,浮上、位置決め精度など,提案する磁気浮上システムとしての基本特性を把握した.
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