2008 Fiscal Year Annual Research Report
光ファイバー端プラズモン共鳴を用いたマイクロスペース圧力センサーの開発
Project/Area Number |
19656065
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
梅田 倫弘 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・共生科学技術研究院, 教授 (60111803)
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Keywords | 圧力センサー / プラズモン共鳴 / 光ファイバー / 弾性体 / PDMS / ダイクロイックミラー |
Research Abstract |
本研究は、光ファイバー先端の弾性体構造における表面プラズモン共鳴を利用したマイクロスペース圧力センサーの開発を目的とする。具体的には、光ファイバー先端に接着された貴金属薄膜で被覆された弾性体高分子構造の外部圧力によって生じる変形を、光ファイバーからの励起光による表面プラズモン共鳴波長変化によって高感度に検出する新規な原理に基づくもので、光ファイバー直径が10mから100m程度であるため、微小領域の高感度な圧力センシングを期待できる。 昨年度、研究開発したポリスチレンナノ粒子によるプラズモン圧力センサーは、圧力によるナノ粒子の変形によってプラズモン共鳴条件が変化して共鳴波長がシフトすることが確認できた。しかしながら圧力上昇時に比べて下降時の変化特性が異なるヒステリシスを示すことが明らかとなった。これは、ナノ粒子の圧力変形による癒着が原因である。そこで、圧力変形弾性材料としてシリコンゴム(PDMS)を利用した凹凸弾性体を利用した。弾性体の製作方法は、型としてレンチキュラーレンズを用い、この上にPDMSを被覆させ加熱処理をして剥離させて弾性体を得た。この弾性体を金薄膜がコーティングされて三角プリズム上に接着さ、2色発光ダイオードを入射させて、その反射光をダイクロイックミラーにより分離して別々に検出し、その比を求めた。その結果、圧力印加および徐加におけるプラズモン共鳴特性のヒステリシスはほとんど示さず、かつ、圧力に対する線形性の高い応答が得られることが明らかとなった。さらに、PDMSへの硬化剤の添加量を変えて弾性体の硬度を変えることで、圧力測定レンジを変えられることが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)