2007 Fiscal Year Annual Research Report
横型ダブルバリア構造によるナノ材料・ナノ生体分子の共鳴トンネル分光法の研究
Project/Area Number |
19656079
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森田 瑞穂 Osaka University, 大学院・工学研究科, 教授 (50157905)
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Keywords | シリコン / シリコン酸化膜 / 微小空隙 / ダブルバリア / トンネル分光 |
Research Abstract |
横型シリコン/シリコン酸化膜系ダブルバリア構造デバイスにより、従来のトンネル分光法が分光対象としていたバリア材料としでの固体絶縁体に加えて、固体伝導体、液体、生体の分光も可能にする共鳴トンネル分光法を開拓する目的に対して、シリコン/シリコン酸化膜/微小空隙/シリコン酸化膜/シリコンの横型ダブルバリア構造を製作し、微小空隙にダブルバリア間材料として、超純水、伝導体材料を導入することにより、シリコン間の電流特性が変化することを明らかにしている。微小空隙を形成する集束イオンビーム加工によりシリコン基板上に形成したナノメートルスケールのピンホールを光散乱により評価できることを明らかにしている。n型シリコン層SOIウェハの微細加工は、リソグラフィ、シリコン層のエッチング、集束イオンビーム加工を行い、シリコン層を部分的に除去して微小空隙部を形成した。次に、熱酸化装置を用いてシリコン層表面に極めて薄いシリコン酸化膜を形成して、微小空隙が形成された構造を製作した。端子金属電極は、極めて薄いシリコン酸化膜を部分的にエッチングした後、金属蒸着装置を用いてシリコン表面にアルミニウム薄膜を形成して、ナノメートル空隙分光デバイスを製作した。微小空隙は、走査型電子顕微鏡により観察し、ナノメートルスケールの空隙が形成されていることを確認した。ダブルバリア間材料として超純水を微小空隙に導入することにより、端子電極間の電流が増加することを明らかにしている。また、銀導電性樹脂材料を用いて微小空隙に伝導体材料を形成することにより、電流が増加することを明らかにしている。
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