2009 Fiscal Year Annual Research Report
横型ダブルバリア構造によるナノ材料・ナノ生体分子の共鳴トンネル分光法の研究
Project/Area Number |
19656079
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森田 瑞穂 Osaka University, 工学研究科, 教授 (50157905)
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Keywords | シリコン / シリコン酸化膜 / 微小空隙 / ダブルバリア / トンネル分光 |
Research Abstract |
横型シリコン/シリコン酸化膜系ダブルバリア構造デバイスにより、従来のトンネル分光法が分光対象としていたバリア材料としての固体絶縁体に加えて固体伝導体、液体、生体の分光も可能にする共鳴トンネル分光法を開拓する目的に対して、シリコン/シリコン酸化膜/ナノ空隙/シリコン酸化膜/シリコンの横型ダブルバリア構造を製作し、ナノ空隙にダブルバリア間材料として超純水を導入することにより、シリコン間の交流容量が変化することを明らかにしている。ナノメートル空隙分光デバイス構造は、SOIウェハを基板として、リソグラフィ、シリコン層のエッチング、集束イオンビーム加工の微細加工によりナノ空隙部を形成し、シリコン層表面に極めて薄いシリコン酸化膜を形成し、シリコン酸化膜を部分的にエッチングしてシリコン表面にアルミニウム薄膜を形成することにより製作した。そして、走査型電子顕微鏡を用いてナノ空隙長を測定し、偏光解析装置を用いて極めて薄いシリコン酸化膜の厚さを測定して、デバイス構造が製作されていることを確認した。ダブルバリア間材料として超純水をナノ空隙に導入して端子電極間の交流容量-電圧特性を測定することにより、交流容量が増加することを実証している。また、シリコン酸化膜/空隙/シリコン酸化膜の上部に石英板を設けて、SOI基板、シリコン酸化膜、石英板の間に設けられた空隙を流路の孔としたデバイス構造を製作し、孔に超純水を導入することにより、交流容量が変化することを明らかにしている。
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