2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19656087
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
菊池 和朗 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 教授 (50134458)
|
Keywords | 光信号処理 / 光増幅器 / 非線形光学 / 光ファイバ |
Research Abstract |
複素振幅の実部に利得を有し,他方,虚部を減衰させる増幅器では,無雑音(雑音指数0dB)の増幅が可能となる。このような光増幅器は,位相感応光増幅器としてその存在が知られている。本研究は,光ファイバ型2ポンプ縮退パラメトリック光増幅を用いた位相感応光増幅器の原理検証を行うことを目的とする。 石英ガラス分散シフト高非線形ファイバ(HNL-DSF)を用いた光ファイバ型2ポンプ縮退パラメトリック光増幅器の動作解析を行った。数値解析により,信号光周波数での分散を抑えるが逆に分散スロープ値は大きくし,さらにポンプ光周波数I間隔を広げることにより,パラメトリック利得を増大させることが可能との知見を得た。 この設計に基づき,パラメトリック増幅用光回路を試作した。搬送波に位相変調(PM)を加え,変調サイドバンドにより位相同期したポンプ光を発生させている。搬送波を信号光として,2つのポンプ光によりパラメトリック利得の発生を試みた。 変調周波数の制限により,十分なパラメトリック利得を得ることには成功していないが,今後光コム発生器を用いてポンプ光周波数間隔を拡大することにより,パラメトリック利得特性の改善を試みる。
|