2007 Fiscal Year Annual Research Report
近隣デバイス発見のための無電源ウエイクアップ機構に関する研究
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19656095
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森川 博之 The University of Tokyo, 国際・産学共同厨究センタ「, 教授 (50242011)
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Keywords | 通信方式 / 情報システム / サービス発見 / 低消費電力 / ネットワーク |
Research Abstract |
ウエイクアップ機構の完全な無電源化を行うと通信距離が非常に短くなるため,本年度は電源が存在することを前提とした超低消費電力受信回路の設計およびシミュレーションによる評価を行った. 1.パッシブ型デバイスウエイクアップモジュールの検討 電磁波エネルギーのみで信号の送受信を行うパッシブ型デバイスでは,送信電力や受信アンテナの大きさの制限などから,通信距離が非常に短くなる.一方,バッテリなどの電源の存在を仮定しても,受信待機電力がその経年劣化より少なければ,実用上十分であるといえる.このような検討を経て,この課題の実現のために(1.)受信待機電力を削減する仕組み(2.)選択的に情報を受信する仕組み(3.)高速に通信を確立する仕組みが必要であることを明らかにした. 2.超低消費電力ウエイクアップ回路の設計 (1.)の仕組みとして,初期的なウエイクアッププロトコルを提案し,無線周波数帯や変調方式,フレームフォーマットなどの設計を行った.それらの設計を受けて半導体チップへの集約を前提とした電波検出回路,電源制御回路,復調回路,クロック発信回路,リセット回路,ディジタル回路からなるウエイクアップ回路を設計した. 3.超低消費電力ウエイクアップ回路の評価 2.のウエイクアップ回路について高精度回路シミュレータHSPICEおよびVerilog HDLシミュレータVerilog-XLを用いて消費電力の観点から評価を行った.その結果,設計した回路は,理論上既存の受信回路の千分の一程度の消費電力であることを示した.
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Research Products
(2 results)