2007 Fiscal Year Annual Research Report
デジタルカメラによるトンネル坑内の粉じん量簡易測定に関する研究
Project/Area Number |
19656107
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
進士 正人 Yamaguchi University, 大学院・理工学研究科, 教授 (40335766)
|
Keywords | 環境分析 / 施工管理 / 画像処理 / 建設マネジメント |
Research Abstract |
山岳トンネルの施工中の様々な作業により発生する粉じんは、その粒度によっては作業員の肺に入ると、それが肺に蓄積され、人体に影響を及ぼす。そのため、現在はトンネル坑内の粉じん度測定の義務化が進められている。トンネル内の粉じん濃度を測定するには「デジタル粉じん計」を用いることが一般的である。この装置は一定の吸引力で空気を吸引し、その空気中の粉じん数をカウントし、それに装置固有の質量濃度変換係数を乗ずることで粉じん濃度を計算している。このデジタル粉じん計は設置するとその場で10分以上継続的に計測を行い平均的な粉じん濃度を計測する必要がある、そのため、より簡便に粉じん濃度を測定できる計測方法が求められている。本研究では、普通のデジタルカメラを使ってトンネル坑内でフラッシュ撮影を行うと粉じんが雪のように写る現象を利用し、粉じんが写る条件を整理し、画像からトンネル坑内の粉じん濃度を測定する方法を考案した。室内試験の結果、フラッシュ撮影で撮影される粉じんは、レンズの直近から高々数mm領域内の粉じんであることがわかり、マクロ撮影が計測方法としてより適していることがわかった。フラッシュ撮影画像から粉じん濃度を測定するために、画像を8bitのグレースケール画像に変換し、画像全体のグレースケール値の平均、分散、標準偏差をもとめ、それら統計量の変化から粉じん量を換算するアルゴリズムを開発した。実際のトンネル坑内で1分間隔でフラッシュ写真撮影を行い、合わせてデジタル粉じん計を用いた粉じん量測定を実施した。1分間隔のフラッシュ撮影による粉じん濃度変化とデジタル粉じん計の濃度変化を比較したところよい相関性が得られ、簡便な粉じん濃度を測定法が提案できる可能性が極めて高いことがわかった。
|
Research Products
(1 results)