2007 Fiscal Year Annual Research Report
橋梁・走行車両同時計測による構造損傷推進定のためのMEMSの開発
Project/Area Number |
19656112
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
川谷 充郎 Kobe University, 工学研究科, 教授 (00029357)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 哲佑 神戸大学, 工学研究科, 学術推進研究員 (80379487)
野村 泰稔 神戸大学, 自然科学系先端融合研究環重点研究部, 助教 (20372667)
塚本 昌彦 神戸大学, 工学研究科, 教授 (60273588)
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Keywords | ヘルスモニタリング / MEMSセンサ / 橋梁健全度評価 |
Research Abstract |
土木構造物における振動計測によるヘルスモニタリングの重要性が高まり,近年,配線の煩雑さ回避と現地作業時間削減のためのワイヤレスセンシングシステムの開発が行われている.ただし,ワイヤレスシステムが,必ずしも橋梁のような土木構造物の振動モニタリングに適するものとは言い難く,振動の測定精度等,充分にその実現性を検討しなければならないと考えられる.本研究では,橋梁車両同時振動計測による橋梁健全度評価手法を可能にすることを目的として,開発中のMEMS加速度センサを搭載した無線センサノードの試作品に対する有用性を模型橋梁車両走行装置および歩道橋の振動実験を通じて検討した.具体的には,模型橋梁車両走行装置および歩道橋における有線・無線センサそれぞれの振動波形やフーリエ振幅スペクトルを比較し,無線センサノードの測定精度および適用性を検討した.以下に実験概要と実験を通じて得られた知見を示す. 1. 模型橋梁走行実験では,車両走行時の橋梁支間中央と車両後軸の加速度応答を有線およびMEMSセンサにより計測し,応答波形と卓越周波数を比較した.結果として,橋梁に設置したMEMSセンサの応答からノイズが確認されたが,加速度応答,卓越周波数ともにほぼ一致した. 2. 歩道橋実験では,対象橋梁支間中央の常時微動を有線およびMEMSセンサにより計測し,得られた加速度応答とそのフーリエ振動スペクトルを比較した.2つのセンサから得られた加速度応答とフーリエ振幅スペクトルはほぼ一致することから,開発したMEMSセンサノードの実橋梁適用性は高いと考えられる. 本研究では,橋梁構造物の振動モニタリングを可能にするMEMSセンサノード試作品の有用性検討を行った.模型実験装置,歩道橋実験の応答からMEMSセンサノードによる振動計測は可能であると考えられる.ただし,今後も実用化に向けて,技術的課題をさらに調査する予定である.
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Research Products
(3 results)