2007 Fiscal Year Annual Research Report
近赤外光センサによる自動車運転者生理反応計測と心的緊張度評価の手法開発
Project/Area Number |
19656128
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
内田 敬 Osaka City University, 大学院・理学研究科, 准教授 (60203535)
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Keywords | 道路交通 / 安全性評価 / サービス水準 / ITS / ドライバー反応 / 生理反応指標 / 血流観測透過光センサ / 高速道路運転実験 |
Research Abstract |
1.研究の目的 都市高速道路の運用策・安全対策を定量的に評価することを目指して、ドライバーの反応のうち、潜在的危険度や円滑運転に大きく影響する心的緊張度と密接に関連すると思われる生理反応を計測し、それより得られる客観指標に基づいた心的緊張度評価手法を開発することを目的としている。 2、研究内容・成果 3ヵ年研究の初年度にあたる今年度(平成19年度)は次に示す(1)〜(3)の研究を実施した。 (1)フィールド実験 過年度に作成した近赤外光センサ・プローブを手指付け根に装着した被験者に実道路を走行してもらい、心的緊張度指標(候補群)を収集した。その際、車内に設置したビデオカメラで交通環境条件と被験者の発話(緊張度や感想など)も同時に記録した。実験サンプルとして、被験者数11名から約110の走行ケースを得ることができた。また、プローブを装着した状態において、通常のハンドル操作が可能であることが確認できた。 (2)屋内実験 自動車走行時の心的緊張度指標の変動の要因分解を狙いとして、(1)の被験者に対して静穏な室内でイヤホンを装着させ、騒音や叫び声など心的緊張を引き起こすと考えられる音響・音声を流して心的緊張度指標データを収集した。 (3)統計解析 上記(1)(2)より得られたデータを用い、交通環境条件、被験者属性、発話緊張度と計測指標値の関係を統計解析した。現時点では暫定的結論ではあるが、本研究の計測手法による生理反応指標が、心的緊張度指標を表す客観指標として適用可能性を有することが確認できた。
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