2007 Fiscal Year Annual Research Report
微生物機能遺伝子の発現を視覚化する-FISH法の超高感度化と細胞処理技術の開発-
Project/Area Number |
19656133
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
大橋 晶良 Hiroshima University, 大学院・工学研究科, 教授 (70169035)
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Keywords | 原核生物 / 機能遺伝子 / 分子生物学的手法 / FISH法 / シングルセル解析 / 未培養微生物群 / 細胞壁処理 |
Research Abstract |
本研究では、微生物に高感度two-pass TSA-FISH法を適用するため、次のような開発と検討を行った。 1)mRNA及び遺伝子を検出するための高感度two-pass TSA-FISH⇒の開発 存在数の少ない標的を検出するために、シグナル増幅法であるTSA法を二度繰り返すtwo-pass TSA-FISH法の開発を行い、mRNAの可視化に成功した。しかし、スライド上において菌体以外からの非特異高なバックグラウンドが増大するという問題に直面した。これは従来のFISH法では問題にならず、高感度な本手法の特有の問題であると思われる。そこで、全ての反応をチューブ内で行うように方法を変更したところ、非特異的なバックグラウンドの抑制に成功した。これにより若干の計画変更が生じたが、開発することができた。 2)高分子なHRP酵素を細⊃内に浸透させるための細⊃壁処理方⇒の険討 嫌気発酵リアクター汚泥内のメタン生成古細菌に対し、高感度FISH法を適用するための検討を行った。その結果、メタン生成古細菌は多様な細胞壁構造を有しており、個別の酵素処理を必要とすることがわかった。しかし、シュードムレイン自己分解酵素を用いることで、すべての細胞壁にある程度の処理効果があることがわかり、汎用性の高い処理方法の知見を得ることができた。 3)高交雑効率をOする人工核酸プローブの原核生物への適N 高交雑効率を有する人工核酸プローブが本手法に適用可能か検討したところ、標的の存在数が低くてもプローブが標的に十分に結合できることがわかった。また、人工核酸塩基の挿入位置やミスマッチに対する影響について検討し、環境サンプルについても適用可能であった。
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Research Products
(3 results)