2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19656142
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
上野 佳奈子 The University of Tokyo, 生産技術研究所, 助教 (10313107)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊勢 史郎 京都大学, 工学研究科, 准教授 (20211732)
竹本 由紀子 (能田 由紀子) 株式会社国際電気通信基礎技術研究所, 認知情報科学研究所, 研究員 (60374104)
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Keywords | 認知科学 / 脳活動計測 / f-MRI / 学習過程 / 空間認知 / 方向定位 / 頭部伝達関数 / バーチャルリアリティ |
Research Abstract |
建築環境分野において、"環境への適応"や"認知における学習"という時変的な要素をヒトのモデルに取り入れることは、重要な課題である。この課題に対するアプローチとして、本研究では聴覚による空間認知における学習のメカニズムを実証的に解明することを目的とし、fMRI(機能的磁気共鳴画像)を用いた脳活動計測を行う。聴覚による空間認知の一局面として、音源定位(音源の方向を特定する行為)に着目し、頭部伝達関数を用いて構築した音響VR空間内で音源定位を行うタスクを遂行する状態で、脳画像を撮像する。初年度にあたる本年度は、刺激呈示条件及び脳活動計測条件を決定するために以下の検討を行った。 (1)音刺激提示条件の把握:MRI撮像時に発生する断続的な騒音条件、ヘッドホンの音響出力及び遮音性能を計測し、MRI装置内における聴取条件を調べた。 (2)タスク内容の検討:(1)で把握した騒音条件でも音源定位タスクが遂行できるように、音源の周波数特性、音量の可変範囲の適正条件を検討した。また、MRI装置下で被験者が操作可能な限られたボタン操作のみでタスクを遂行するための視聴覚呈示システム及びタスク内容を検討した。 (3)学習過程に関する予備実験と実験計画の立案:MRI装置外で予備実験を行い、多くの被験者が数十分程度の実験時間で学習を完了できる実験条件の設定や手続きを検討し、実験計画を立案した。 (4)脳活動の予備計測:4名の被験者に対して脳活動の予備計測を行い、視聴覚呈示システムの動作性能や被験者の学習過程、脳活動解析結果などの面から実験計画の妥当性を検証した。
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