2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19656143
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
大鶴 徹 Oita University, 工学部, 教授 (30152193)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富来 礼次 大分大学, 工学部, 准教授 (20420648)
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Keywords | 建築環境・設備 / 吸音 / 建築材料 / インピーダンス / 測定 |
Research Abstract |
粒子速度センサ並びにアンビエントノイズの利用による建築材料の吸音特性の現場測定手法を確立するため、 1.センサのキャリブレーション手法の確立、2.アンビエントノイズを利用した材の吸音特性in-situ測定手法への応用と測定される特性の明確化、3.in-situ測定におけるアンビエントノイズの定義の明確化、を目的に以下の検討を実施した。 初年度にあたり2kHz以下の周波数領域を対象に既存のキャリブレーションデータを利用した検討を実施した。まず、本学を含む複数の残響室で同一試料を対象とするin-situ測定を行い、入射音圧や拡散性を十分に保った上で提案手法と残響室法、さらには管内法による測定値と比較した結果、提案手法が使用する室によらずほぼ同一の特性(インピーダンス、吸音率)を与え、実用化の可能性が確認された。続いて、高速多重極展開境界要素法によるシミュレーションを実施し、多数の音源から無相関ノイズが乱入射する場合、提案手法は実用的な寸法(数メートル程度)の試料境界の影響を相殺し、時空平均的に安定した特性を与えていること、一方、単一の入射角に限定する場合は45度入射時に最も測定誤差を小さくすること、を明らかにした。また、グラスウールの吸音特性を測定する場合、Pyettの予測式に従い入射角ごとに異なるインピーダンス特性を付与するモデルは、局所作用を仮定するモデルに比べ、in-situ測定値への近似が向上することを示した。なお、粒子速度センサを利用する提案手法は1/2インチマイクロホン2本を使用する手法に比べ若干有利なことをシミュレーション結果からも確認できた。
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