2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19656176
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
福原 幹夫 Tohoku University, 金属材料研究所, 准教授 (30400401)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山浦 真一 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (50323100)
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Keywords | 金属ガラス / 4面体クラスター / プロトントンネリング / クーロンブロッケイド / 直流 / 交流増幅電子素子 / 電子ルール / spdの混成軌道 |
Research Abstract |
「研究目的」[1]Ni-Zr-Nb-H系金属ガラスの異常電圧変動現象を四重極質量分析した結果、電気抵抗測定中の水素放出は認められなく固体電極反応は否定され、また振動数が500-560kHzでプロトンの振動数に一致したことより、更にIV特性測定でステップが観察されたことより、4面体クラスター間に固溶した水素原子のプロトントンネリングによる世界初の量子ドット現象に基づく、直流/交流増幅・クーロンブロッケイド現象であることが確認された。結晶金属とは異なり、4面体クラスターは水素の固溶を安定化させる。水素との親和性が高いZrの比率を変化させ40at%Zrの組成で出現温度は室温以上に上昇し、金属ガラスで初めての電子素子の可能性が出てきた。Hの代わりにDで置換した金属ガラスにおいても同様の現象が生じた。Ti-Ni-Cu系金属ガラスにおいてもNi-Zr-Nb-H系を凌駕する量子ドット現象に基づくプロトントンネリングによるクーロンブロッケイド直流/交流増幅現象が観察された。但し、Ti-Ni-Cu系は脆く、実用的でない。 金属ガラス形成のための新価電子結合論による電子ルールを金属・金属結合型と金属・メタロイド型に2つに分類して完成させた。総ての金属ガラスはspdやspfの混成軌道より形成されている。この成功により、試行錯誤ではなく理論的な金属ガラスの合金設計が可能となった。 [2]金属ガラスの反射分光スペクトルは窓ガラスからの反射光や400nm以下の紫外領域でのD吸収線の出現が測定データを狂わせ、精密な計測に至っていない。
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Research Products
(12 results)