2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19656185
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
川村 みどり Kitami Institute of Technology, 工学部, 准教授 (70261401)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 良夫 北見工業大学, 工学部, 教授 (20261399)
佐々木 克孝 北見工業大学, 工学部, 教授 (80091552)
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Keywords | 金属物性 / 表面・界面物性 / 自己組織化 / 電子・電気材料 / 材料加工・処理 |
Research Abstract |
本研究では、SiO_2基板上銀薄膜の構造に、チオール基を有する有機シラン分子を用いた自己集合膜を導入し、銀と有機分子中のチオール基の強固な結合を利用した、銀薄膜の安定性の改善を試みている。研究者は、既に極薄Al酸化物層を導入する事により、銀薄膜の安定性を大きく向上させ得ることを既に見出している。該当年度においては、主としてMPTMS分子を用いたSAMを形成し、銀薄膜の界面層として利用した。また、極薄Al酸化物層を用いた場合との比較を行った。 まず、SiO_2基板上にMPTMS分子等を用いてSAMを形成した。評価方法としては、接触角測定、X線光電子分光法(XPS)、原子間力顕微鏡(AFM)等の手段を用いた。その後、厚さ約95nmのAg膜を真空蒸着法によって堆積させ、一部の試料においては、その上に極薄Al酸化物層を形成させた。以上の積層構造に、真空中で熱処理(最高温度600℃、1時間)を施し、熱処理後の試料の表面形態における変化をAFMにより評価した。その結果、界面にのみSAMを形成した場合は、熱処理温度の増加に伴う表面粗さの増大が認められたが、界面層が無い場合よりは粗さが小さかった。また四探針法による抵抗率の測定結果からも、熱処理後も低抵抗値を維持している事が判明した。 したがって、銀薄膜構造にSAMを導入する事により、熱処理を施しても平坦な表面形態及び低い抵抗率を維持できる事が分かり、ナノサイズでの銀電極等の用途において、非常に有用であると考えられる。
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Research Products
(2 results)