2007 Fiscal Year Annual Research Report
新しい酸化物系ナノコンポジツト膜の創製一次世代型硬質保護膜の開発を目指して-
Project/Area Number |
19656190
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
野瀬 正照 University of Toyama, 芸術文化学部, 教授 (70269570)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池野 進 富山大学, 理工学研究部・教授, 教授 (70115129)
寺山 清志 富山大学, 理工学研究部・教授, 教授 (20019219)
長柄 毅一 富山大学, 芸術文化学部・准教授, 准教授 (60443420)
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Keywords | Al-O-N膜 / 硬質膜 / ナノコンポジツト膜 / TEM / r.f.-スパッタリング |
Research Abstract |
1.Al-0N膜の作製と評価(1)アルミナA1_2O_3ターゲットをRFスパッタにより非晶質アルミナを成膜し、10〜13GPaの硬度の膜を得た。この成膜時におけるプラズマ中の酸案分圧は12-13x10^(-5)Paとなり、金属ターゲットを使用してArスパッタした場合の1-2×10^(-5)Paの約5〜10倍の値となることがわかった。(2)アルミナA1_2O_3ターゲットを使用し、Ar+N_2ガス中でRF反応スパッタ法によりSi基板に成膜したところ、Al-ON膜が生成し、適切な窒素ガス流量と200℃以上の基板温度で微結晶のAl-O-N膜を得た。またその機械的性質は、Hpl= 27GPa,E^*=200GPaであった。(3)得られた膜の耐酸化性について調べるために,大気中600℃〜1100℃の温度範囲で各1時間の酸化試験を行った.加熱後空冷し、その機械的性質を測定したところ、800℃以下の加熱試験では機械的性質の変化はほとんどなく、剥離も全く生じなかったが、900℃以上の加熱により膜に剥離が生じた。 2.Al-0-N/Cr-Al-N系ナノコンポジット膜の作製と評価Cr-Al-NにAl-O-Nを3vol%〜15Vol%まで複合化した膜を作製した。XRDパターンにおけるCr-Al-NのピークはAl-0-Nの複合化により強度が増大するとともに半値幅が狭くなる傾向を示し、ナノコンポジット膜は得られなかった。ナノインデンテーションの結果も、Hpl=37GPaと、Cr-Al-N膜の40GPaよりも低い値となった。
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Research Products
(1 results)